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三角関数は何年生で習う?sin・cos・tanの導入時期も!(正弦・余弦・正接・三角比・単位円・ラジアンなど)

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高校数学で多くの生徒が戸惑うのが三角関数です。「三角関数は何年生で習うのか」「sin、cos、tanとは何なのか」といった疑問を持つ方は多いでしょう。

三角関数は直角三角形の辺の比から始まり、単位円を使った一般的な関数へと発展していく重要な単元です。物理学や工学、さらには音楽や画像処理など、様々な分野で応用される実用性の高い数学でもあります。

この記事では、三角関数を何年生で習うのかという基本的な疑問から、sin・cos・tanの意味、三角比と三角関数の違い、単位円を使った定義、ラジアンという角度の新しい表し方まで詳しく解説していきます。これから三角関数を学ぶ方、またお子さんの学習をサポートしたい保護者の方にとって、全体像を把握する助けになる内容です。

三角関数は高校1年生で習う!学習時期と内容

それではまず、三角関数の学習時期について解説していきます。

三角関数の学習時期と学習指導要領での位置づけ

三角関数の基礎となる三角比は高校1年生で学習します。文部科学省の学習指導要領では、数学Iの中に「図形と計量」という単元があり、ここで三角比を学ぶのです。

多くの高校では、1年生の2学期から3学期にかけて三角比の単元に入ります。その後、2年生の数学IIで三角関数として発展的な内容を学習するという流れが一般的でしょう。

三角比と三角関数は似ていますが、厳密には異なる概念です。三角比は0°から180°の角度に対して定義され、主に直角三角形を扱います。一方、三角関数はすべての角度に対して定義され、周期的な性質を持つ関数として扱われるのです。

科目 学習時期 主な内容
数学I 高校1年生(2〜3学期) 三角比(sin、cos、tan)、正弦定理、余弦定理
数学II 高校2年生 三角関数、一般角、弧度法、三角関数のグラフ
数学III 高校3年生(理系) 三角関数の微分・積分

理系コースを選択した生徒は、3年生の数学IIIで三角関数の微分や積分まで学習します。これにより、三角関数を使った高度な問題も解けるようになるのです。

中学校での三角比の準備段階

実は三角関数の基礎は、中学校の図形の学習ですでに始まっています。中学3年生で学ぶ相似や三平方の定理が、三角比を理解するための土台となるのです。

中学校では、直角三角形の辺の比や角度の関係について学びます。例えば、30°、60°、90°の直角三角形では、辺の比が1対√3対2になることを学習するでしょう。

【中学校で学ぶ特別な直角三角形】

30°-60°-90°の三角形 辺の比 1:√3:2

45°-45°-90°の三角形 辺の比 1:1:√2

これらの知識が、高校の三角比につながります。

また、中学校で学ぶ三平方の定理(a² + b² = c²)は、三角比を定義する際の重要な基礎になります。直角三角形の3辺の関係を表すこの定理なしには、三角比を理解することが難しいのです。

中学校の学習内容 高校の三角比との関連
相似な図形 辺の比が等しいという概念の基礎
三平方の定理 三角比の値を求める際に使用
特別な角の直角三角形 30°、45°、60°の三角比の値

このように、中学校での図形の学習が、高校での三角比の理解を支えています。中学校の内容をしっかり理解していることが、高校での三角関数学習をスムーズにする鍵となるでしょう。

数学I・数学IIでの学習内容の違い

数学Iと数学IIでは、三角関数の扱い方が大きく異なります。数学Iでは具体的な図形の問題を解くツールとして、数学IIでは周期性を持つ一般的な関数として学ぶのです。

数学Iでは、主に0°から180°の角度を扱います。正弦定理や余弦定理を使って、三角形の辺の長さや角度を求める問題が中心でしょう。

【数学Iで学ぶ内容】

・三角比の定義(sin、cos、tan)

・特別な角(30°、45°、60°)の三角比

・三角比の相互関係

・正弦定理と余弦定理

・三角形の面積公式

数学IIでは、一般角という概念を導入します。これにより、180°を超える角度や負の角度も扱えるようになるのです。また、単位円を使った定義により、三角関数は周期関数として扱われます。

【数学IIで学ぶ内容】

・一般角と弧度法(ラジアン)

・単位円を使った三角関数の定義

・三角関数のグラフと周期性

・加法定理と2倍角の公式

・三角関数の方程式と不等式

数学Iでは「三角比」、数学IIでは「三角関数」という用語を使い分けます。三角比は角度と辺の比の関係を表すのに対し、三角関数は角度を入力すると値が出力される関数として扱われるのです。この違いを理解することが、学習を進める上で重要でしょう。

三角比(sin・cos・tan)の基本概念

続いては三角比の基本的な概念を確認していきます。

三角比の定義と直角三角形

三角比とは、直角三角形における辺の比です。直角三角形の1つの鋭角に注目したとき、3つの辺の長さの比によって、その角度の特徴を表すことができます。

直角三角形には3つの辺があります。直角に対する辺を斜辺、注目する角に対する辺を対辺、残りの辺を隣辺と呼ぶのです。

【直角三角形の辺の名称】

斜辺 直角に対する辺(最も長い辺)

対辺 注目する角θに対する辺

隣辺 注目する角θに隣接する辺(斜辺以外)

相似な直角三角形では、対応する辺の比が等しくなります。例えば、30°の角を持つ直角三角形は、大きさが違っても辺の比は同じです。この性質により、角度が決まれば辺の比も決まるという関係が成り立つのです。

三角比の重要な性質は、角度が同じなら三角形の大きさに関わらず辺の比は一定であることです。この性質により、三角比は角度を数値で表す便利な方法となります。測量や建築、航海など、実用的な場面で広く使われているのです。

sin・cos・tanの意味と覚え方

三角比には3つの基本的な比があり、それぞれsin(サイン、正弦)、cos(コサイン、余弦)、tan(タンジェント、正接)と呼ばれます。

【三角比の定義】

角θに対して

sin θ = 対辺/斜辺

cos θ = 隣辺/斜辺

tan θ = 対辺/隣辺

これらの定義を覚えるための語呂合わせがあります。「サインは対辺分の斜辺」「コサインは隣辺分の斜辺」「タンジェントは対辺分の隣辺」と覚える方法や、「SOH-CAH-TOA(ソーカトア)」という英語の頭文字を使った覚え方もあるでしょう。

三角比 読み方 定義 意味
sin θ サイン 対辺/斜辺 正弦
cos θ コサイン 隣辺/斜辺 余弦
tan θ タンジェント 対辺/隣辺 正接

また、これらの三角比には相互関係があります。特に重要なのが、tan θ = sin θ / cos θという関係と、sin²θ + cos²θ = 1という関係です。

【三角比の相互関係】

tan θ = sin θ / cos θ

sin²θ + cos²θ = 1(三平方の定理から導かれる)

1 + tan²θ = 1/cos²θ

これらの関係式を使うと、1つの三角比から他の三角比を求められます。

三角比の値と特別な角度

高校数学では、特別な角度の三角比の値を覚えることが重要です。特に30°、45°、60°の三角比は頻繁に使われます。

【特別な角度の三角比】

30°の場合

sin 30° = 1/2、cos 30° = √3/2、tan 30° = 1/√3

45°の場合

sin 45° = 1/√2、cos 45° = 1/√2、tan 45° = 1

60°の場合

sin 60° = √3/2、cos 60° = 1/2、tan 60° = √3

これらの値は、特別な直角三角形を使って導くことができます。30°-60°-90°の三角形では辺の比が1:√3:2、45°-45°-90°の三角形では辺の比が1:1:√2となることから求められるのです。

角度 sin cos tan
0 1 0
30° 1/2 √3/2 1/√3
45° 1/√2 1/√2 1
60° √3/2 1/2 √3
90° 1 0 定義なし

これらの値を覚えるコツは、表を作って規則性を見つけることでしょう。sinの値は0°から90°にかけて0から1まで増加し、cosの値は逆に1から0まで減少します。この対称性を理解すると、覚えやすくなるのです。

単位円と三角関数への発展

続いては単位円を使った三角関数の定義を確認していきます。

単位円とは何か

単位円とは、原点を中心とする半径1の円のことです。数学IIでは、この単位円を使って三角関数を定義し直します。

単位円上の点を(x, y)とし、x軸の正の方向から測った角度をθとします。このとき、x座標がcos θ、y座標がsin θとなるように定義するのです。

【単位円による三角関数の定義】

原点Oから半径1の円周上の点Pまで線を引く

x軸の正の方向から反時計回りに測った角度をθとする

点Pの座標を(x, y)とすると

cos θ = x、sin θ = y、tan θ = y/x

単位円を使う最大の利点は、すべての角度に対して三角関数を定義できることです。数学Iでは0°から180°の角度しか扱えませんでしたが、単位円を使えば360°を超える角度や負の角度も扱えます。これにより、三角関数は周期的な性質を持つ一般的な関数となるのです。

単位円では、角度を反時計回りに測るのが正の角度、時計回りに測るのが負の角度です。また、360°回転すると元の位置に戻るため、三角関数は360°を周期とする周期関数となります。

単位円を使った三角関数の定義

単位円を使うと、三角関数の性質が視覚的に理解しやすくなります。円上の点の位置が、角度によってどう変わるかを見ることで、三角関数の値の変化が分かるのです。

【単位円上での三角関数の値】

0°(0ラジアン) sin = 0、cos = 1

90°(π/2ラジアン) sin = 1、cos = 0

180°(πラジアン) sin = 0、cos = -1

270°(3π/2ラジアン) sin = -1、cos = 0

360°(2πラジアン) sin = 0、cos = 1

単位円を4つの象限に分けて考えると、各象限で三角関数の符号が分かります。第1象限(0°〜90°)ではsin、cos、tanすべて正、第2象限(90°〜180°)ではsinのみ正、第3象限(180°〜270°)ではtanのみ正、第4象限(270°〜360°)ではcosのみ正となるのです。

象限 角度の範囲 sinの符号 cosの符号 tanの符号
第1象限 0°〜90° + + +
第2象限 90°〜180° +
第3象限 180°〜270° +
第4象限 270°〜360° +

この符号の規則を覚える語呂合わせとして、「全(All)、S(Sin)、T(Tan)、C(Cos)」というものがあります。第1象限では全部正、第2象限ではSinのみ正、第3象限ではTanのみ正、第4象限ではCosのみ正という意味です。

三角関数のグラフと周期性

三角関数のグラフは波のような形をしています。横軸に角度、縦軸に三角関数の値をとってグラフを描くと、周期的に繰り返す曲線が現れるのです。

y = sin xのグラフは、原点を通り、-1から1の間を周期的に振動します。0°で0、90°で1、180°で0、270°で-1、360°で再び0となり、この周期が繰り返されるでしょう。

【三角関数のグラフの特徴】

y = sin x

・周期 360°(2πラジアン)

・振幅 1(-1から1まで変化)

・原点を通る

y = cos x

・周期 360°(2πラジアン)

・振幅 1(-1から1まで変化)

・x = 0で最大値1

y = tan x

・周期 180°(πラジアン)

・値域 すべての実数

・90°、270°などで定義されない

三角関数の周期性は、音波や光波、潮の満ち引きなど、自然界の周期現象を数学的に表現するのに最適です。また、y = A sin(Bx + C) + Dのように式を変形することで、振幅や周期、位相を調整できます。これにより、様々な周期現象をモデル化できるのです。

cosのグラフはsinのグラフを左に90°ずらした形になります。tanのグラフは周期が180°と短く、90°ごとに定義されない点(漸近線)があるのが特徴でしょう。

ラジアンと三角関数の応用

続いてはラジアンという角度の単位を確認していきます。

ラジアンとは何か、度との違い

ラジアンとは、弧の長さを使った角度の表し方です。度(°)とは異なる角度の単位で、数学や物理学では度よりもラジアンの方が標準的に使われます。

ラジアンの定義は、半径と等しい長さの弧に対応する中心角を1ラジアンとするというものです。半径rの円で、弧の長さがrのとき、その中心角が1ラジアンとなるのです。

【度とラジアンの対応】

360° = 2π ラジアン

180° = π ラジアン

90° = π/2 ラジアン

60° = π/3 ラジアン

45° = π/4 ラジアン

30° = π/6 ラジアン

度からラジアンへの変換は、「度×π/180」で計算できます。逆に、ラジアンから度への変換は「ラジアン×180/π」で求められるでしょう。

ラジアン 覚え方
0 原点
30° π/6 180÷6
45° π/4 180÷4
60° π/3 180÷3
90° π/2 180÷2
180° π 半周

弧度法を使う理由

なぜわざわざラジアンという単位を使うのでしょうか。ラジアンを使う最大の理由は、数式が簡潔になることです。

例えば、円の弧の長さを求める公式を考えてみましょう。度を使うと「弧の長さ = 半径×角度×π/180」となりますが、ラジアンを使えば「弧の長さ = 半径×角度」と非常にシンプルになるのです。

【ラジアンを使う利点】

弧の長さ L = rθ(θはラジアン)

扇形の面積 S = (1/2)r²θ

度を使うよりも式が簡潔になります。

さらに重要なのが、微分や積分でラジアンを使うと式が美しくなることです。例えば、sin xを微分するとcos xになりますが、これはxがラジアンの場合のみ成り立ちます。度で表すと複雑な係数がついてしまうため、高等数学ではラジアンが必須なのです。

物理学でも、角速度や角加速度を表す際にラジアンが使われます。1秒間に2πラジアン回転すると1Hzの周波数になるという関係も、ラジアンを使うことで分かりやすく表現できるでしょう。

三角関数の加法定理と応用

数学IIの後半では、加法定理という重要な公式を学習します。これは2つの角度の和や差に対する三角関数を、それぞれの角度の三角関数で表す公式です。

【加法定理】

sin(α + β) = sin α cos β + cos α sin β

sin(α – β) = sin α cos β – cos α sin β

cos(α + β) = cos α cos β – sin α sin β

cos(α – β) = cos α cos β + sin α sin β

tan(α + β) = (tan α + tan β)/(1 – tan α tan β)

加法定理から派生して、2倍角の公式や半角の公式も導かれます。これらの公式は、三角関数の値を求めたり、式を簡単にしたりする際に使われるでしょう。

【2倍角の公式】

sin 2α = 2 sin α cos α

cos 2α = cos²α – sin²α = 1 – 2sin²α = 2cos²α – 1

tan 2α = (2 tan α)/(1 – tan²α)

【半角の公式】

sin²(α/2) = (1 – cos α)/2

cos²(α/2) = (1 + cos α)/2

三角関数は、物理学の波動や振動、工学の信号処理、音楽の音響解析など、様々な分野で応用されています。交流電流の表現や、フーリエ解析といった高度な数学にも三角関数が使われるのです。

応用分野 使われ方
物理学 波動、振動、円運動の表現
工学 交流回路、信号処理、制御理論
測量・航海 距離や方向の計算
音響・音楽 音波の解析、和音の理論
コンピュータグラフィックス 回転や周期的な動きの表現

このように、三角関数は理論的にも実用的にも非常に重要な数学なのです。高校で学ぶ基礎をしっかり理解することで、将来の様々な分野での学習や仕事に役立つでしょう。

まとめ

三角関数は高校1年生の数学Iで三角比として学習が始まり、2年生の数学IIで一般的な三角関数へと発展します。中学校で学んだ相似や三平方の定理が基礎となり、直角三角形の辺の比としてsin、cos、tanを定義するところからスタートするのです。

三角比は直角三角形における対辺、隣辺、斜辺の比で定義され、特に30°、45°、60°の値は頻繁に使われます。数学IIでは単位円を使って三角関数を再定義し、すべての角度に対して三角関数を扱えるようになるでしょう。単位円により、三角関数は周期360°(2πラジアン)の周期関数として理解されます。

ラジアンは弧の長さを使った角度の単位で、数式を簡潔にし、微分積分で扱いやすくするため、高等数学では標準的に使われます。加法定理をはじめとする様々な公式により、三角関数の値を求めたり、式を変形したりすることが可能です。

三角関数は物理学、工学、音響学など様々な分野で応用される実用的な数学でしょう。高校での学習は基礎ですが、この基礎をしっかり理解することで、大学や実社会での応用につながります。つまずいたときは、中学校の図形の知識に立ち戻り、直角三角形や相似、三平方の定理から丁寧に復習することをおすすめします。